お座敷列車「みやび」に連結されたオロ14-803は、日本庭園があって豪華であった。

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おはようございます。こおろぎです。

かつて、お座敷列車「みやび」がありました。「みやび」は、14系を改造したもので、車内が豪華であったものの、餘部鉄橋の転落事故によって大破、廃車になってしまい、1年に満たないうちに活躍を終えることとなりました。最後は鷹取工場にて、1987年の2月に解体され、いまは見られません。

その「みやび」は、7両編成で、中間にオロ14-803を連結していて、とても豪華な車内となっていました。もとはオハ14-65で、車内にあった座席は撤去され、そこに居酒屋風の売店、日本庭園、座敷、能舞台を設置して、見事な車内に生まれ変わります。

能舞台には、欄間も組み込まれていて、和風な雰囲気を醸し出してくれています。さらに、窓には障子を組み込み、座敷部分は芝生が敷き詰めてあり、緋毛氈のかかっている床机も設置されました。天井にはビデオカメラも設置されています。窓際には、日本瓦も設置されまして、おもむきがありました。

さらに、居酒屋風の売店も設置されていて、そこは赤い壁となっていて、丸い窓もくくりつけられて、和の雰囲気を出しています。売店のカウンターには、日本瓦も設置され、これもまた粋な雰囲気です。カウンターでは軽食も楽しめるようになっていました。

さらに、「みやび」の一番の特徴は、日本庭園があることで、竹垣、青竹、白砂、灯ろう、庭石を置くことで、枯山水の庭園が、良き雰囲気をだしました。さらに、庭園の後ろには、大きな窓を設置、この大きな窓からの景色を借景として、庭園が映えるようにしています。

その日本庭園が、良き雰囲気を出してくれたことでしょう。全国をさがしても、電車とか客車の中に、庭園があるというのは、「みやび」だけであったため、すごい珍しい光景です。この「みやび」が、JRになってからも、盛り上げてくれるはずであったのです。

しかし、残念なこと、餘部鉄橋での事故で、転落した「みやび」は大破してしまい、オロ14-803を含めて、7両すべて廃車になってしまったため、庭園は姿を消すこととなってしまいました。みやび、事故で大破してしまったため、車内にあった座椅子や机、テレビ、カラオケ設備、トイレに洗面所、障子、能舞台、庭園の白砂、青竹、灯ろう、庭石、竹垣、売店の設備、テレビカメラ、置き照明など、すべて駄目になってしまい、みやびの事故で損害を被ることとなってしまったのです。

それに、みやびには、格子天井や、舟底天井もあって、これを作った職人さんの心はいかに…しかも、客車の天井にあわせて、格子を作ってあって、カーブの部分も見事に組み込んであるので、すごいです。高さ40メートルの鉄橋から落下して、地面にたたきつけられてしまっては、ひとたまりもありません。

オロ14-803においては、デッキのあるあたりが、ぺしゃんこになってしまい、スロフ14-802は、くの字に折れ曲がってしまいました。スロフ14-801においては、デッキ付近が、変形してしまいました。わずか8か月ほどで、みやびは姿を消すこととなってしまいました。

そして、みやびなきあと、「あすか」が誕生して、2018年まで活躍をしてくれました。「あすか」においては、最後はフェードアウトするように廃車されてなくなってしまいましたが、「あすか」においては、「みやび」のような豪華さは見ることができないものの、座敷や座椅子に、みやびの雰囲気を見ることができます。いまでは、「あすか」も廃車されてしまいましたけど。

その後、阪急電鉄で、思わぬ電車が登場。なんと「京とれいん 雅洛」というのが運転して、車内にはなんと、枯山水の日本庭園が。かつては「みやび」でしか見ることのできなかった、枯山水の日本庭園が、阪急電鉄で復活するとは、見事なものです。「京とれいん 雅洛」で、それを見ることができるというのは、すごいことです。

「みやび」はわずか8か月ほどで消滅してしまったけれど、「みやび」に日本庭園を造ったことで、阪急でまさか復活ができたかも?と思ったほどです。日本庭園、良きかな。

それでは、また。

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