みやびって知ってる?登場から8か月くらいしか活躍できなかった幻の和風列車です。

スポンサーリンク

こんにちは、こおろぎです。

かつて、国鉄大阪局には、お座敷列車「みやび」が在籍していました。特急型である、14系客車の座席車を鷹取工場で昭和61年に改造したもので、造りがとても凝っています。その「みやび」は、登場したその年の12月28日に、餘部鉄橋から強風を喰らい転落、7両すべてが大破してしまったのです。そして昭和62年の2月に廃車されてしまいました。


みやびは、1号車・3号車・6号車が格子天井になっていて、その格子の組み方もかなり見事なものです。客車の天井のカーブにそって、木材を組み込んであるほか、古風な雰囲気を出すために、濃い茶色になっています。車内のデッキの出入り口付近には、朱色のふすまが。車号のある部分には、山型に細かい格子が組んであるほど。座椅子もかなり高級感のあるものです。かなり手間をかけて作ってあると感じました。

2号車・5号車・7号車では、舟底天井になされていて、格子の木材はクリアな感じになっています。車内の壁が、うぐいす色になっているほか、ふすまがからし色です。いわゆるマスタードのような色をしており、インパクトがあります。同じように座椅子も設置されていて、のんびりとできたことでしょう。どの車輌にも電話やカラオケ、テーブルにテレビがついているのが特徴です。こちらの天井は斜めになっていますが、飾りもついているので、和風な雰囲気になれます。すばらしい雰囲気です。

そして、中間車はミニ舞台が設置されていて、よく見ると欄間が。わきには「みやび」と染め抜かれたのれんもあります。緋毛氈のかかった床机があるほか、床は緑がきれいな芝生じゅうたんです。さらに、この中間車には、なんと日本庭園が。どこの世界をさがしても、列車のなかに庭園があるのは「みやび」だけかも。庭石、竹垣、白砂、青竹、雪見灯篭があり、雰囲気があります。庭園そばの床はタイル貼りがなされていて、近くを見ると丸い窓のついた売店が。居酒屋風に作られていて、いい雰囲気です。しかも瓦があるのも特徴。

みやびは外観は14系の姿を維持して走り続けました。もしもあの事故がなかったら、どんな風に活躍したでしょう。それに、JR西日本に引き継がれた客車たちは、「サロンカーなにわ」以外は、引退してしまいましたが、リニューアル工事も受けています。「旅路」は12系の姿を維持して活躍しましたが、リニューアル工事を受けたときはなんと展望車がついて、かなりのアクセントに。「いきいきサロンきのくに」は、12系の姿で走り続けましたが、鷹取工でリニューアル工事を受けてから、最後尾の部分が非貫通となったほか、まどははめころし(固定式)に。一部の車輌はまどが大きくなっているほど。さらに、車端部の屋根には、14系と同じ排気送風機も取り付けられているほど。

みやびも健在なら、リニューアル工事を受けたかもしれません、それにどんな色や姿になったことでしょう。同じ14系を改造して誕生したサロンカーなにわは、当時は天井がクロス貼りになっていました。当時、列車の中にビニールクロスを貼るというのは見たことがなかったので、画期的な感じです。リニューアル工事を受けてから、クロス貼りの天井はなくなってしまったようですが。一方で展望車はむらさき色の感じの壁になっているのも特徴です。天井や壁の明かりも取り替えられています。

14系のみやびがなくなってしまったことで、あすかが活躍してくれましたが、そのあすかも2018年に廃車されてしまい、なくなってしまいました。それでも、サロンカーなにわには、末永く活躍して欲しいものです。

タイトルとURLをコピーしました