おはようございます。こおろぎです。
かつて、中央本線には、新宿と松本を結ぶ、スーパーあずさが走っていました。E351系を使用したもので、振り子式の制御装置がついていて、カーブになっても速度を落とすことなく、走ることができたものです。1993年に登場してから、新宿~松本を走り続けてきました。
車両の性能の関係からか、60両のみの製造で終了してしまいましたが、その外観は見事なもので、愛称幕のLEDも、3種類に変化するという、面白い光景を見せてくれました。あずさのシンボルマークに、スーパーあずさの表記、そして、スーパーあずさ○○号という表示で楽しませてくれたのです。
12両編成となっていますが、4両編成と8両編成で組成されていて、基本、同じ番台のものを連結しますが、たまに、先行試作車が片方に連結されることもあったほどです。そのスーパーあずさは、以前は大糸線まで乗り入れをしたときがあって、そのときは切り離しを実施していました。その切り離した部分は貫通式となっていて、非貫通とはまた違った顔を見ることができたのです。
2018年になると、老朽化も進んだのか、新型の353系へと取替がされることとなり、213両が製造されました。E351系は、運用を離れることとなり、2018年の4月の運用を最後に廃車回送されていき、長野の車両センターですべてが解体されました。
E351系は、ローレル賞も受賞したほどの名車であるものの、すべて解体されるというのは、鉄道博物館に保存するほどの価値はないという、しるしを押されてしまったような感じがしてなりません。E351系は、おもに中央本線のみで走り、静岡地区に乗り入れということはなし。それだけに、ちょっと珍しい雰囲気にさせてくれました。
車内の天井や、冷房の吹き出しの形も、先行試作車と量産車で違っていて、運転台の正面から見た形も、同じく先行試作車と量産車で違っていて、独特な雰囲気を楽しめたものです。なお、先行試作車は、どことなく面長であったのが笑えました。
スーパーあずさに使用されたE351系は、60両、すべてが取り壊されたため、1両も現存していません。同じように、スーパービュー踊り子で運転された251系においても、すべてが取り壊されて、何も残っていません。さらに、215系、こちらも快速ビューやまなしで運転をしていましたが、いまでは廃車されて、すべて解体されました。
これらのことが引き金となったのか、サロンカーなにわにおいては、2025年に引退して、中間車が吹田に回送されて、スクラップされてしまいました。新幹線においても、博多総合車両所に、グランドひかりの食堂車とグリーン車、0系の先頭車、500系の試作車、WIN350の先頭車がありましたが、なんと、すべて解体されてしまったのです。
このことが影響して、さらに広島車両所にある、D52 1も解体がされてしまうとのことなので、車両の保存価値が下がってしまわないか、心配になるところです。
それでは、また。