こんにちは、こおろぎです。
東海道線の静岡地区で、長いこと親しまれてきた211系、このほど運用を離脱しました。平成元年の6月から、運転を開始して、静岡地区では、最初に3両編成が11本投入されて、熱海~豊橋をメインに走ってきました。5000番台を名乗っていて、分散式の冷房がついていることや、ロングシートといったところから、JR東海ならではのオリジナルの番台です。
それに、身延線の乗り入れを考慮して、低トンネルの区間も走れるように、パンタ設置部分は、屋根が2センチ切り下げられていて、パンタも低トンネル対応のものが設置されています。211系は、身延線も走れるように考慮されていましたが、甲府まで走ることはなかったようです。身延線の乗り入れは、あっても西富士宮駅までとなっていました。
211系の3両編成、クハだけ方向幕が細長くなってましたが、これは、当初トイレ付きの5300番台のクハが連結されていましたが、神領区の211系をトイレ付とするために、トイレのないクハに差し替えがされたものです。このトイレがないことは、のちに大きな不評を買うこととなるのです…
211系は、その後2両編成が登場して、最初、御殿場線に配置されました。ロングシートで、トイレがなかったことが影響して、2両編成は91年以降は東海道線で運用されるようになります。この2両編成は、211系の3両と連結して走ったり、もしくは2両と2両のコンビで走って、熱海~豊橋で走ってきました。
211系は、99年になると、313系も走り出すようになって、211系と313系の運用が初めて生じます。このころは朝と夜だけしか見かけず、御殿場線で時々見られるほどです。その後、2006年、2007年に、113系が取り替えられて、313系が投入されると、211系は、313系と連結して走ることが多くなります。トイレのない211系は、313系と連結することで、編成中にトイレを確保する必要があったためです。
211系は、おもに313系と連結して走ることが多くなりましたが、2024年になると、315系の登場によって、運用を徐々に減らしていき、211系、徐々に廃車回送されていき、気が付くと姿を消していく感じで引退していきました。
3両編成は、いくつかは三岐鉄道に譲渡されましたが、それ以外はすでに解体されて、1両も残っていません。現在は、2両編成が静岡地区に4本留置されていますが、廃車回送もそう遠くはなさそうです。
それでは、また。