おはようございます。こおろぎです。
かつて、静岡地区に211系が走っていました。3両編成のSS編成が最初に走り始めて、平成元年に登場。熱海~浜松を中心によく走っていました。211系の3両編成ですが、先頭車のクハだけ、方向幕の大きさがどことなく違うため、なぜなのかと思って調べてみると、211系は、最初、トイレなしで作られ、その後、トイレ付きのものが登場。神領に配置されることとなり、静岡に211系が配置されるときに、神領にあったトイレなしの車両を差し替え、静岡地区に転属させて、3両編成に連結するといった作業をしたようです。
211系、3両編成は11本配置され、全部がトイレなしであったため、長距離を利用する客からは不評を買うこととなってしまいます。ラッシュ時に備えて、トイレを省略したそうですが、ロングシートになっているぶん、十分に客が乗れるようになっており、トイレなしにしたのは、不便です。それに、211系はその後、2両編成が登場して、最初、御殿場線に導入されましたが、ロングシートと、トイレなしであることがやはり不評となったのか、東海道線の運用にまわることとなりました。
211系は、その後、熱海~豊橋をメインに運転されて、長距離を運転していました。そして、2006年に313系が導入されていくと、211系は、313系と連結して走ることが多くなります。313系はトイレがあるので、役に立つようになりました。211系は、外観こそステンレスなので、老朽化している様子は目立ちませんが、内部においては、床が汚れていて、老朽化は否めない感じです。
211系は、2007年に、大垣にあった3両編成が、20本転属してきて、それまであった113系や115系が取り替えられました。そして、LL編成として、走り続けてきましたが、313系の8000番台が静岡地区で走るようになると、廃車が発生します。313系の8000番台は、オレンジのカラーがインパクトがあり、出番が少しずつ増えていきました。
そして、2024年に、静岡地区に315系が配置されていきます。4両編成が、14本、少しずつ導入されていき、211系は徐々に出番を減らしていきました。211系は、一部は三岐鉄道に譲渡されまして、整備を受けています。それ以外は、西浜松に回送されて、編成がばらされていき、解体がされています。
その315系は、このほど14本が配置されて、3両編成においては、譲渡された編成をのぞいて、すべて解体されました。それに、現在は2両編成が4本残るのみ。静岡車両区に留置されています。2月11日に、最後の運転をするとのこと。211系はトイレがなかったので、これですべての車両にトイレがつくこととなります。
211系は、先頭車からの眺めが良いため、一部の鉄道ファンとか、親子連れが、かぶりつきの席に座って、景色も眺めたことがあるのだそう。主電動機の音色もパワフルであり、長距離運転のときには、うなる音も楽しめたものです。そして、211系は、引退を迎えます。いまとなっては、中央本線のほうに行かないとみることができないでしょう。
それでは、また。