こんにちは、こおろぎです。
東海道線には、とても長いトンネルがあって、それは丹那トンネルなのですが、その丹那トンネルはとても長いトンネルとなっているのが特徴です。丹那盆地があって、そこを掘削したうえで、16年という長い年月をかけて、トンネルは貫通しました。
丹那トンネルの上にある丹那盆地、かつては稲作やわさびが盛んであったものの、トンネル工事によって湧水が起きてしまい、わさびの生産ができなくなってしまい、酪農への転換を図ることとなります。この酪農が大成功をおさめ、その後丹那牛乳が作られていくこととなりました。
その丹那トンネルは、掘削においても難工事を極めましたが、1934年に開通。鉄道の利便性が向上しました。沼津と国府津の間を結ぶ路線に、御殿場線がありますが、実は、この御殿場線が、以前は東海道線であったのです。箱根の山を越えるにあたり、路線は急こう配が多かったため、かなり時間がかかってしまいました。
丹那トンネルの開通で、利便性はかなり向上。7800メートルと長いトンネルで、架線を貼るときはかなりの苦労もあったことでしょう。なぜなら、トンネルの中は幅が限られていて、架線を貼るにも狭い感じがしたため。
それに、架線を吊るときは、屋外なら電信柱を立てて、柱にビームをつけて、そして碍子で架線を吊るというもの。しかし、トンネルの中では、電柱は立てられないため、ビームをどうするかというと、天井と壁に固定します。
昔のタイプのビームは、天井に1か所を固定して、そしてビームの両端はカーブした形になっているため、その部分をトンネル壁に固定。ビームは老朽化しているものもあるため、新しく取り替えたものも存在します。取り替えたものは、天井に2か所固定しています。
長いトンネルのなかでも作業はかなり大変なことでしょう。トンネルのなかで保線作業するときは、レールを取り替えたり、架線を貼り替えたり、さらにはビームも取り替えたり。ビームは鋼鉄でできていますが、老朽化したものはサビるため、取り替えなくてはなりません。
それに、丹那トンネルは非常に長いため、保線作業のときを考慮して、走ってきた電車にぶつかることがないように、トンネルの壁にくぼみが設けられています。電車が来た時に避難するため。丹那トンネルは保線作業が大切なため。
それでは、また。