スハネ25 700番台は、その後の寝台車に大きく影響を与えることとなった。

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こんにちは、こおろぎです。

かつては、東海道線にブルートレインが走っていました。「はやぶさ」「富士」「あさかぜ」などなどありましたが、そのなかに、東日本所属の「あさかぜ1号・4号」は、客車の中が豪華仕様となっていて、1987年からは、オハネ25を改造した、スハネ25 700番台を連結したのです。

種車にあった寝台を撤去したうえで、B寝台車の2人用個室を8室設けています。天井にはサークラインが設けられ、2階建ての部分は、若干天井がカーブしているものの、眺めはよく、乗客からの利用も好評。スハネ25 700番台にはミニロビーも設けられ、憩いの場となっていました。さらに、シャワールームもあります。

このシャワールーム、カードで利用することができて、お湯が出るのも6分間。その6分の間は、のんびりと温まることもできます。あつい夏なら、熱さを吹き飛ばしてくれるでしょう。それに、シャワーを出すために、客車には水タンクも設置されていて、そのため客車の重量が増えて、オハネからスハネとなっています。

寝台特急はお風呂がついていないため、シャワー室は重宝されていましたが、1994年に、寝台特急「あさかぜ1・4号」は廃止されることとなりました。鉄道の雑誌では、1994年の12月の改正の時、「あさかぜ81号・82号を臨時列車として運転」とあって、事実上、あさかぜ1・4号が廃止されることとなったのです。これによって、あさかぜ1・4号に使用された客車で、シングルデラックスにおいては、はくつるに転用されて、なんとか出番を生かすことができ、B寝台車は出雲などでも運転して、出番は生かすことができました。

しかし、4人用の個室のカルテット、2人用の個室のデュエット、食堂車は定期運用がなくなり、このなかで食堂車は1998年ごろには廃車されてしまいました。カルテットのオハネ25 700番台、デュエットのスハネ25 700番台は、時々「夢空間」に連結して走り、シャワー室も重宝されましたが、老朽化などもあって、2000年に廃車されて、消滅してしまいました。

スハネ25 700番台は、外観の特徴として、車体の後ろに上下に窓が並ぶ様子がインパクトを与えてくれたものです。1987年に、大宮工、鷹取工、幡生工で改造を受けて作られましたが、この車体構造は、寝台特急「北陸」で個室が登場するとき、大いに役に立つこととなったのです。

「北陸」には、1989年に、スハネ14 700番台が登場しまして、オハネ14を大宮工場で3両改造して作られました。スハネ14 700番台は、1人用の個室を14室設置、そしてミニロビー、シャワールームがついて、豪華な編成となっています。スハネ25 700番台では、デュエットが設けられましたが、スハネ14 700番台においては、1人用の個室を設置しています。利用客が1人のとき、のんびり過ごせるように考慮したのでしょう。こちらは、「北陸」が廃止される2010年まで、最後まで使用されました。

スハネ14 700番台は、オハネ14を種車としているので、改造時には、製造から17年が経っているにも関わらず、新車のように美しくよみがえることができました。上野~金沢間を走行していましたが、走行距離がそれほど多くなかったためか、割と長持ちできたかもしれません。

スハネ14 700番台は、スハネ25 700番台が登場したからこそ、出番ができたのかもしれません、あさかぜのデュエットの登場は、大いに役に立ったといえるでしょう。スハネ25 700番台は、大宮工も改造に加わっているためか、スハネ14 700番台を作るときは大宮工が担当したためです。

大宮工場、たくさんのブルートレインの客車を豪華に改造して、役に立ててきました。寝台特急は、いまではサンライズだけが残っていますが、このあとも元気に活躍してほしいものです。

それでは、また。

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